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熊野へ

DSC_0048.jpg 母の実家は、和歌山の奥地(厳密に言うと三重県熊野市)にあり、叔父さん、叔母さんがいる。

最近体調がすぐれない叔父さんが妹である私の母にもう10年も会っておらず、会いたそうだったらしい。
そしてその機会は、もうそう多くはない。
そこで親孝行な叔父さんの長女、次女つまり私の従姉妹が、会わせる計画を立てたのだが…。

2人とも子供もいて、美容師、看護師として働いている事もあり、現在、無職の私が母を送り届け、私自身は日帰りして、1週間後、妻子と旅行がてら迎えに行く事になった。

…で、上の写真のようなところに行って来ました。
母の実家近くは下の写真のような道が続く。
DSC_0040.jpg私も叔父さん、叔母さんに会うのは、私の結婚式以来で19年振り。
ここに来るのは、私が唯一、仲の良かったこの従姉妹の弟の死以来、27年振りだった。
叔父さんも叔母さんも大変喜んでくれて、よかった。。

一昨年の台風被害で、建て直されたばかりの家は、床から1m浸水してしまったらしい。
昔あった家具もほとんど無くなってしまい、まだ引っ越ししたてのような状態だった。

…でも、周囲の風景は、27年前、いや40年以上前、毎年のように来ていた頃と何も変わっていない。
実に懐かしい。

着いて、すぐに母が待望の墓参りへ行った。
誰にも言ってないのだが、今回、私にも密かに目的があった。

10年前、私は出血性十二指腸潰瘍で吐血し、気を失っていた。
その間、夢を見ていた。のどかな夢でどうやら熊野川の河原のようだ。
川を見ると、亡くなった従弟が川の渡し舟に乗っている。
夢の中なので、私には彼が亡くなっているという思考はない。「おーい」と呼びかけると、「来るな!」と何度も強く叫ばれる。「何で?」と思って、ハっと気づくと、意識が戻った。私に呼びかけていたのは妻だった。

救急車で運び込まれた医師からは、「危なかったです。」と言われた。

私が「霊感はまったくない。」と言うと、妻を筆頭に「…そんな感じやな。」と言われる。(…どういう意味だ。。)

まぁ単なる夢だったであろう。
でも、ずっと、彼に命を救われたかも知れないという想いがあった。
「彼の墓にお礼を言わなければ…」とこの10年、心に引っ掛かっていたのだ。

母が、先祖、祖父・祖母、従弟の墓前で、「もうこれで最後と思うから」と墓に向かってつぶやいている。
仕事をしだしてから、家族、縁者には何かと不義理をして来たなぁ。。。

昔は片道7、8時間かかっていた道程だが、今は道路環境も良くなり、5時間程度で着いた。
「これくらいで来れるなら、また連れて来たるよ。」と、つい言ってしまった。。。
すかさず、母が墓前に「浩がまた連れて来てくれるて。」と報告する。
「…あっ。。」 とりあえずは、1週間後、お迎えの旅が待っている。 (宮本)

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