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「働き方改革」関連法案に思う ~後編~


「働き方改革」について、後編。
「残業時間の上限規制」とか「月60時間以上の割増賃金」とか、「有休取得の義務化」とか、、これらを企業側が飲んだのは、「裁量労働制の対象範囲拡大」という“ジョーカー”があったからではないかと思うが、さすがに見送られましたな。。

それでもなお、ルールを決めてる人が、行政も企業でも、よくわからずやっている感はぬぐえない。
件の変な数字がリアリティがないから、公的に発表されてしまったりする。
 
「裁量労働制の対象範囲拡大」。これは別に目新しいことではない。 
私は、30年の社会人生活の中で、残業手当がつくという経験がほとんどない。
若くして、4、5万円程度の店長手当をもらい、残業はどれだけ働いても0円。深夜手当はつくから月3万円くらい。
20代で年収500万円くらいだったので、同年代のサラリーマンの平均よりは、多少、貰ってたかもしれない。
…が、まぁ、一般的な生活は送れなかった気がする。

対象業務に企画業務型裁量労働制に「課題解決型の開発提案業務」とある。
なんとでも拡がりますわな。。 結果としては、私の経験してきたような状況になると思われる。これは注意しないと、怖いルールだ。
 
話はそれたが、決めてる人が、解決策を持っているわけではなく、数字を押し付けてるわけだから、企業からすれば、「働かせ方改革」となるが、企業内でも、「こうなったから残業するな!、効率上げろ!」と当該社員に丸投げすれば、ここでまた、「働き方改革」に戻る。
仕事量も体制も変わらなければ、劇的に数字が変わるということは本来あり得ない。
「与えられた時間でできないのは能力がないからだ。」と言われれば、ありとあらゆる工夫をした“サービス残業”が増えるのは必然だ。追われるようにゆとりもなく、仕事を進めると、質が落ちたり、ミスが増えたりする。人間関係の悪化も憂慮される。

確かに長時間労働はいけないのだろうけど、労働者を追い詰め、病ますのは、“残業”の多さなのだろうか?
あくまで、私の経験だけど、人間関係が良く、力を合わせて、頑張れてるときは、残業が多くとも、休みが減っても、そこに“手当”がなくとも、それほど苦ではない。何でもかんでもパワハラという風潮もどうかと思うが、、
根底にあるのは、労働者、部下への人間としての“リスペクト”の欠如だ。
日本型の“情”はなくし、「雇ってやっている」意識だけはあるから、欧米型の「労働契約」という感覚もない。
今更、どちらかに寄るのも難しいが、このリスペクトがないと、あからさまなパワハラの有無にかかわらず、人は辛くなる。
クラッシャー私と同世代の人の感覚としては、左図のような感じだろうか?気持ちはよくわかる。よくわかるが、、時代は変わる。ありきたりだが、「強い者が生き残るのではなく、変化に対応できる者が生き残る。」当時の「正解」は「正解」ではなくなり、「常識」は「非常識」になる。

これから、働き手はどんどん少なくなる。“一億総活躍社会の働き方”というと、
それこそ、前編の話に出て来た「足るを知る」(下図)ということを、指導し、パズルのように組み合わせて、1つの絵を創って行くことが、あるべきマネジメントとなるだろう。

足るを知る按配は難しいが、それができる企業が生き残る。労働者側とて、同じこと。

どうも、日本では、まず企業が、ついで労働者も、日本的情緒と欧米型システムを都合良く、混在させている。後者の割合が多くなるにつれて、いかんともし難い矛盾が表立ってくる。
 
特に中小企業が大きくなる時、これらの矛盾が露呈してくる。だんだん上からも、下からも見通しが悪くなる。
これらの霧を晴らす、お金も、体制も、仕事の魅力も、見当たらないとしたら、、、
何をもって解決するのか、、、答えは似たり寄ったりだ。
そこで、これも私の若いころの経験上だが、やたらと会議が増え、報告のための資料作成が増える。
上の人間が、この見通しの悪さと自らの存在感に不安を覚えるからだ。
宗教がかった自己啓発セミナーとかが増える。自己愛性人格障害がかった元クラッシャーで、それを武勇伝としていて、今は、自己啓発のセミナーの講師やってます的なのが、金の匂いを嗅ぎつけて、たくさん集まってくる。
内容はだいたい異口同音だが、まずは経営者をおだて上げ“仕立て屋”のごとく取り入り、経営者のイタコとして、“洗脳”の役割を果たす。一部は本当に洗脳され、ほとんどの社員は洗脳されたフリをし、心の中で舌打ちし、陰口を叩く、疑問をいだいた社員は離れていく。
無駄な業務がさらに増え、末端の社員の負担はますます重くなる。
クリスタルキングは、「大都会」でも歌わざるを得なくなる。 よくある会社の末期的症状だ。
こうなると、少し前まで、右肩上がりだったハズの勢いが、、あっという間に真っ逆さまに転がり落ちて行く。手遅れにならぬようご注意ください。。。 (宮本)

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2018年05月13日
コメント
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