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岡田クンと時短の罠

白い巨塔キャスト五十肩がさらに悪化してきた。病院に行っても、一発解消を狙う注射は打ってもらえず、塗り薬、飲み薬はもうらえるが、親指まで腱鞘炎のような痛みが出て、肩から指先まで痛みが広がるわ、寝ても覚めても絶えず痛い状態でグッタリ。
しかも、前歯の差し歯が取れたのでアロンアルファでくっつけたら、今度は、またもや奥歯が砕けた。
そして、今度は寝起きから、喉が痛い、、、グッタリしつつ、やはり大人なので、選挙には行き。。
さすがに喉が痛いので、歌の練習は、自粛し、いろいろ録画していたドラマを観ていた。。

ドラマというと、“惚れた腫れた”モノにはあまり興味がないので、大体、刑事モノか医療モノになりがち。
先日、世間からは少し遅れて、五夜連続「白い巨塔」を観た。医療モノと言っても少々別格。

少年時代に少し観たかもしれない田宮二郎版は、最終回を目の前にした田宮二郎の猟銃自殺のニュースを観たショッキングな記憶しかない。
唐沢寿明版は、結構鮮明に覚えているが、2003年というから、その16年の流れがあまりに早くてびっくりした。

今回の白い巨塔も視聴率は高かったのだが、全般として、唐沢版よりも評価が低い。
ほとんどの人が、唐沢版でこのドラマを知ったわけだから、オリジナルの比較がそこになってしまうので、そうなるのも致し方ない。それにしても、岡田准一はいい役者だなと思う。

決して、他の役者も前回より劣っていたわけではないと思うが、1978年田宮版は、計24時間の作品だったのが、2003年唐沢版は、計18時間45分、今回は、8時間30分。半分以下の時短なのだ。
うまく端折ったと思うのだが、やはりこの群像劇の中で人物を描く時間に不足があったように思う。
この昭和、平成、令和の3作の主なキャスト比較を作成してみたので、ご参照いただきたい(画像)

そういう面では、医療として1人の患者に向き合って治すのか、医療全体を大きく捉え、多くの命に向き合うのが正義なのかという部分は、今回は描かれていなかった気がする。

前回より、少々物足りなかった気がしたのが、準主役ともいえる里見役の松山ケンイチ。
江口洋介よりも不器用な正義感というか、ストイックさ頑固さがあまり見えてこなかった。
大河内教授役も品川徹のような浮世離れ感が岸部一徳では、少し俗世間的な得体の知れなさに変わっていた。
鵜飼教授役は、松重豊だと、人の好さが出てしまった感がある。
あと弁護士、、関口と国平の対比。ヨレヨレの庶民派上川隆也と冷徹な及川光博の対比が対照的だったが、斎藤工と山崎育三郎では、なんか似たり寄ったりだった。

逆に奥さんが夏帆で愛人が沢尻エリカは今回の方が納得。
前回の奥さんが若村真由美で、愛人黒木瞳になびくかというと、、ちょっと説得力に欠けたかな。。
いずれにしろ、8時間少々で描くには、財前教授、、あっけなかった感は否めない。。

そういえば、、「関ケ原」石田三成を加藤剛、徳川家康を森繁久弥で描いた1981年版ドラマは、6時間半の大作。
これも石田三成を岡田クン主演で描いたが、2時間強。関ケ原の複雑な人間関係、根回し、幾多のエピソードを描くには時間不足。同じ司馬遼太郎原作で、台詞もところどころ踏襲されていたが…。
もっとも暗躍した黒田長政が囚われ人となった三成に温情をかけるシーンとか、その暗躍ぶりが描かれていないから、その皮肉ぶりが生きて来ない。毛利の空弁当、島津の中央突破、小山会議の詳細も含め、、
やはり物足りない、、忍者のアレコレは面白いが、、端折りに端折った中に無理やり入れるかな??
司馬さんの関ケ原を原作というなら、家康をもっと狡猾に描かないと、、、などいろいろあるけど、、
文庫本で、上中下で描かれてるものを、映画1本にする難しさを感じた。
1981年版がベストなものの、大河ドラマ「葵三代」で描かれた関ケ原の方が、まだ納得感があったかな。。

ただ、私としてはやはり岡田クンはもはや日本を代表する役者と思います。
今回は、私が観たこの2作品。。時短の罠にはまったかな???  (宮本)

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2019年07月15日
コメント
name.. :記憶

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